びんぼう自慢

チリワインラベル

志ん生のエッセイに「びんぼう自慢」と言うのがあって、増刷を重ねること随分で、いまでも文庫で店頭に並ぶ息の長さ。
文体は志ん生の語り口そのままで、志ん生の落語に親しんだ人には、目の前に志ん生がいて話しているような気分にさせられる。
東京大空襲の時に一升瓶抱えて逃げた話しや、親父が泥棒を捕まえた話しやら、実に話題は多岐にわたって縦横無尽。
今やたらと吉本のタレント達が「芸人」という言葉を連発して、自分たちをも芸人と言っていますが、ちゃんちゃら可笑しい。
芸人というのは志ん生や伊十郎や呂船や菊五郎、水谷や花柳、島田や辰巳、その他いろいろ芸のある人たちを指して言う言葉で、吉本タレントなんざとてもとても。
人間ものを知らないと、恐れも知らないてことになるんでしょうねえ。

さて、写真はチリのワインのラベル。
人形町の酒屋で380円。
これが、二、三千円の安ワインに比べてずっとおいしい。
わたしの舌が、積年のびんぼう暮らしで、安物に馴染んでしまったのかもしれませんが、なんだかかつて飲ませて貰ったことのあるロマネコンティ に近いんです。

「おまえ馬鹿か!」て言われそうですけど、この軽さは確かに似てるんです。
違うのは、香りが全然。
ま、「喰らえども味知らず」のわたしが言う与太話ですから、聞き流していただけばいいんですが、そうは言っても、こう言われると飲んでみたくなるでしょ。

あははは、ま、騙されてご覧なさい。

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