一年を終えるにあたって
2010 年 12 月 31 日とうとう、暮れの31日になってしまいました。
今年は終盤になって「転覧会」という初めての試みをすることができました。
何とか形にしたいと思っていながら二十年以上経ってしまっていた作品が、漸く日の目を見ることができました。
その発表形態から参加いただいた方は僅かでしたが、参加いただいた方々からは概ね望外の言葉を頂きました。
昨日最後の転覧者から作品が戻って参りまして、これにていちおう今回の転覧会、「廃墟もしくは殯(もがり)」を終了致します。
作品をお手元まで届け、一枚一枚手に取って見ていただき、それをまた次の方に宅配で送るという形式では十数人の閲覧者を経たあとはもう少し作品が傷んで戻ってくるものと思っておりましたが、全く私が発送した日のまま、僅かの角落ち、爪折れなどもなくそのまま戻って参りました。
ほとんどの方から、三泊四日よりもう少し長く手元に置いて いいかというリクエストも頂きました。
丁寧に見ていただいた上に真摯で率直な感想も頂きました。
やって良かったと思っております。
僅かとはいえこういう鑑賞者に囲まれていることは、本当に励みになります。
時として「意味のないことをやっているのではないか?」 という不安に襲われますが、見て頂いてこういう反応を示して頂くと、勇気づけられます。
人生を終えるまでに、もうひとつ作りたい作品があります。
それができたときにはまた是非見て頂きたいとも思います。
今年、皆様には勇気づけられ、元気を頂きました。
それに感謝を申し上げると共に、来るべき一年が皆様にとりまして、あたたかく健康な一年でありますことを願っております。
本年は本当にありがとうございました。
2010年12月31日 風間雅昭