きのうの続き
2009 年 6 月 26 日
NIKON S3 28mm 1970.6.15
きのうお話ししたカメラですが、ミノルタは水をかぶっておシャカになりました。
普段から水を浴びることはあったんですが、その時はずぶ濡れになるほど催涙液を浴びましたから、
当然カメラも風呂につかったような状態で、残念ながら壊れてしまいました。
NIKON S3はある理科系の研究者の机の上で今も健在です。
わたしより相当若い研究者で、学生の頃から核融合の研究にのめり込み、現在は東海村で研究を続けています。
デモを撮ったカメラだけどいるかと訊いたら欲しいというのであげました。
その時わたしは既に広告屋でレンジファインダーは使わなくなっていましたから。
街頭で撮影していたときはギャジットバッグの奥深くしまわれていたNIKON Fがそれからは活躍。
あたらしい型が出るとそれが巷に行き渡って、中古が出てくる頃に買い換えては使っていました。
それはお金がなかった事もありますが、それが主因ではありますが、もうひとつ、街頭で撮るこのような写真は撮り直しがききません。
ですから、堅牢さや信頼性が定まった機材しか使えないのです。
ですからわたしのカメラ遍歴は中古品の渡り歩きばかり。
短期間ではありましたが、ここの経験が強烈で以後の選択方法迄規定されたということでしょう。
新品で買ったのはライカM6とトヨビューだけです。
トヨビューは今でも健在ですが、M6はハッセルと共に憧れのカメラでしたから、一度は手にしたかったんです。
でもわたしはライカ使いにはなれませんでした。
良いカメラでしたが、相性でしょうね。
催涙弾のお話しを少々。
これに関しては国会でもとり上げられたほど、当時はいろいろ問題になりました。
これの水平撃ちで失明した人が何人もいますが、警察は今に至るまで、国会答弁でも
「催涙弾の水平撃ちは一切行っておりません」というのが主張です。
これから出てくるわたしの写真をご覧になれば、それが虚偽であることは明白です。
至近距離で水平発射していますから。
米軍がベトナムで使っている枯れ葉剤の成分が含まれている、あるいはそれより毒性が強い、とか言われました。
みなさん、レモンを半分に切って、それを握ると果汁が沢山出てきますが、それを目薬のように眼の中に注げと言われたら出来ますか?
我々はこれを日常的に行っていたのです。
催涙弾を浴びて、眼が痛くて開けられない、そういうときにレモン汁を眼に注ぐと、嘘のようにパッチリ、痛くも何ともなくなるのです。
ですからポケットにはいつもレモンが一個。
我々世代が梶井基次郎に特別の思いを抱くのは、この経験がたぶんに作用しているのかも(??。
わたしは東大に機動隊が入ると言われた日から実際に機動隊が入って学生が全員逮捕されるまで、東大構内で寝泊まりしていましたから
催涙液は浴び放題、催涙ガスは吸い放題の状態でしたが、それがもとで催涙ガスアレルギーになりました。
それ以来、何処かで催涙弾が? というくらいの微量でも、かいだらすぐにアレルギーが出ました。
症状は最初全身がかゆくなります。
耐えられないほどのかゆみです。
それがおさまると、全身に大小の水疱があらわれます。
それをつぶすととても酷いことになるので、風呂に入っても体は撫でるようにしか洗えません。
そのあと、全身の皮がむけます。
まるで蛇の脱皮のように、全身、ペニスの先まで皮がむけます。
当時我が家でかかりつけの近所の医者に行ったんですが、内科が専門のその医者は
「そういうところに行っちゃあいけない」と言うのがアドバイスでした。
依頼今日に至るまで、その医者のドアを叩いたことはありません。
他の医者に行くこともありませんでした。
ある期間我慢をしていれば一皮むけて、もとに復すると言うのが分かってきましたので、ひたすら我慢でした。
では、繰り言はこのへんで。。