2006 年 12 月

押し詰まって参りました

2006 年 12 月 30 日

浜町やぶ

いつもは暮れにおそばは食べないんです。混んでいるので敬遠します。普段食べているから年越し蕎麦はまあいいか、なんて思うんですが。めずらしく人と会うことになったので、それじゃあと言うことでそば屋へ。普段なら浜町へ行くんですが、この日は森下。靴を脱ぐ店なので靴下は穴の開いてないヤツが必要です。例によって天ぷらでお酒三本。最初が沢●井、うーん? で次の二合は玉造酒造のなんとかいうお酒。これはおいしかった。連れもいける口なのでもう少しいきたかったんですが、まあ品良く。天ぷらはエビと穴子と小ふぐの天ぷら。どれもおいしかったんですが、そば屋の天ぷらではない。白くて関西風の品の良い天ぷら。わたしが好きなのはきつね色で、ゴマが臭う東京風の天ぷら。それも花が咲いたような美しい天ぷらよりも、多少グルテンが出たようなもっさりした天ぷらが好きなんです。まあ、田舎もんて言うか、グルメじゃないって言うことでしょう。昔風のそば屋の天ぷらが好きなんです。でも浅草の尾張屋のようなのは嫌い。これ見よがしで、フライにするような大きなエビを天ぷらにしてもおいしくない。天ぷらはやっぱりまきえびですよね。でも、そんな能書きを別にすればおいしく頂きました。
わたしの悪い癖は、お連れになにが食べたいかと聞かないこと。いつもあとで気がつくんですが、勝手にその日自分が食べたいところへ行ってしまう。で、頼んでから、「そばでよかった?」 この日はそれさえ聞きませんでした。ほろ酔いで高橋あたりをぶらぶらしていたら、向こうから来るおばさんに見覚えが。ああQ子だ。中学の同級生。中学の時からこの人おばさんでした。ですから全然変わらない。わたしはすぐ気がついたんですが向こうはもう目が悪いらしく、なかなかわたしに気がつかない。わたしをわすれちゃったのかな? ぼけちゃったのか、などと失礼な想像をしていたら、「あら~、だよねえ」ですと。「目が悪くなったんじゃない?」と言うと、笑ってました。まあ人並みに「良いお年を」などと挨拶してすれ違い、森下の駅で電車に乗る連れに便乗してわたしもはじめてたっぷり乗る大江戸線。遠回りして御徒町まで行きそこからアキバへ。葉書用紙とGoLiveの教則本。ちょっと本気で勉強してみようかなどと、すでにホームページ作成などの仕事を受けているにもかかわらず、遅まきの本気モード。と言うのも最近はサイト作成がすっかりCSSでのデザインに変わり今までのようなレイアウトグリッドで制作しているとよそで基本形を作ったものなどに対応できなくなりつつあります。泥棒を見て縄をなうならまだいいんですが、泥棒逃げて行ってから縄をなうのも、なんだかなあですが、ま、やらないよりはいいでしょう。CSS、慣れればレイアウトグリッドよりずっと楽です。直しの多いわれわれの仕事には非常に便利。敷居も低い。ただデザインが硬くなりがちなのが欠点ですかね。きっちり、かっちりのデザインばかりになりそうで。へにょへにょのわたしが使うとちょうど良くなるかも知れません。
そんなわけで、今年もくだらない与太話に皆さん良くお付き合い頂きました。感謝してお礼を申し上げます。来年も相変わらずの駄法螺三昧になるでしょうが、どうぞお見捨てなきようにお付き合い下さい。本年はほんとうにありがとうございました。

おしつまり軒の蜘蛛の巣、煤はらい  貧棒

暮の空

2006 年 12 月 28 日

暮れの人形町の空

昨日の昼間、暮の空のようじゃない。しかも真半分の月、上弦です。写真だとそうでもないんですがはっきりくっきり。今日でようやく全ての仕事が納まりました。今年の後半はなんだかなあ、な仕事で大忙し。稼ぎに追っつく貧乏なし、って言いますけどわたしの場合は啄木に近いかな。わたしはある時期から、正月の支度を全くしなくなりました。おせちもなし、おとそもなし、雑煮もしなければ餅さえ食べないときもある。今年もなにも買い物しません。この期間冷蔵庫の整理週間。立錐の余地ない冷凍庫のものを食べきるだけで正月は終わる。毎年もう出し終えている年賀状も今年はまだ。今年は寒中見舞いにします。それで年賀状のやりとりにも整理がつきます。毎年減らそうと思うけれど出さない人に貰ったり、くれない人に出したりで、結局七草頃になると出した数も貰った数も例年通り。今年は申し訳ないのですが、頂くだけ頂いてその方たちへだけお出しする。これでそうとう数は減るはず。少しずつ身辺整理。最後にこの身ひとつになっているのが理想ですが、なかなかそうも行かないでしょうしね。年々縮小していく仕事がでも今年は少し上向きました。どん底は一作々年と一昨年、もう駄目かと思いました。戦時中でもないのに売り食い、僅かの貯蓄を取り崩し最後に残ったのは車。これも売ってしまおうかと思ったんですが、そういうときに、車がなければ出来ない仕事

が入ってきてなんとかもちこたえた。全くこんな状況で良くやっていると自分でも思いますが、ほかにはなにも出来ないし。遊びぐせがついて身体はなまっていますし、困ったもんです。元気なのは口ばかりって、完全にやなジジイになってますがそれでも青い空を見れば気持ちがいいし、散る葉を見ればあわれをもよおし、月が出てれば一句ひねってみようかて、まあこれは思うだけですけど、こういう気持ちのあるうちはものを作り、それを買って頂き、それで米を買い魚を買って暮らしていく。一生これができたら、それは幸せってもんでしょう。でもこれじゃあ、惚れた女にダイヤモンドも毛皮も別荘もクルーザーも買ってやれないけれど。まあいいじゃないですか。天気のいいのを喜ぶような女に惚れれば。
みなさん、今年もいよいよおしまいです。来る年が皆様にとって今年より良い年になることを願っております。

年の瀬に目方ばかりが増えてゆく  貧棒

イヴ

2006 年 12 月 24 日

大ちゃん

クリスマスイヴだそうです。今年は都内のホテルが全て満室だそうです。これが最近、と言ってもここ十年ぐらいの風潮。でもわれわれ世代にはイヴと言えば新橋や有楽町あたりでへべれけになったお父さんたちがネクタイをだらしなく伸ばして、サンタの帽子をかぶり、背広とコートの前をはだけて片手に持った鞄を肩にしょい、二三人が肩を組んで、すれ違うOLに「メリークリスマス、わあ~」とか、意味不明な割には大きな声でのたまわりながら、フラフラ町を歩いているというのが長い間の12月24日の風景でありました。時が移り、クリスマスイヴは家庭でと言うのが主流になり、会社帰りのお父さんが予約しておいたクリスマスケーキを手に家路に急ぐほのぼのとした風景が暫く見られたのですが今やそれも絶滅。子供は日がな一日ゲームとばかり付き合い、おかあさんはパソコンでお父さんに内緒の株売買。お父さんはようやく慣れた携帯電話を操って怪しいサイトに潜り込み年を偽って高校生とチャット。もはやこの先世の中がどう変わってゆくのかは経済学者にも統計の専門家にも皆目見当がつかない。明確に先を予想するのはなんの根拠もない占い師ばかり。根拠のあるものが迷い、根拠のないものが断言する不思議な世の中が出来上がって参りました。

そんな、世の中の動きに全く連動しない生物が一人ここにおりますが、これも先の不安や現在の窮状、その割には無茶苦茶な忙しさに追われて、Diaryの更新もままならず「生きているのか?」などというメールまで頂く始末。誠に有り難いことではありますが、ジジイにもジジイの事情がございまして、一身上から仕事上まで人に言えない事情から人に吹聴したい事情まで様々抱えながらの年の瀬ではございます。

写真は毎晩アルコール消毒をすませて終電に乗り、秋葉原からぶらぶら帰る帰り道に必ず通る立ち飲み屋の前。閉まっていることもあれば開いていることもある。開いているときには大概店に人が居て、カウンターの前で立ち飲み。ガテン系の客が多いこの店にも時にはブルーカラーとホワイトカラーが混じっていることもある。そんな立ち飲み風景をチラッと目の隅に眺めながら通り過ぎるのですが、この日はフト、スカート姿が目に入った。それも地味。で、色っぽい。いったん通り過ぎたんですが後戻り。酔眼朦朧とした中でカメラの電源がなかなか入らない。ようやく撮ったのがこの一枚。中へは入りませんでした。ガラス越しに見える地味で色っぽい姿のままにしておくほうが、ね。穴だらけののれん、ガテン系の店、夜中、場末、これだけ揃った風景の中に置いてくずれない、けれどかたくない、いいあんばいじゃあございませんか。こういうご婦人はひとのものだからいいんです。わたしのようなものが手にしたら身を持ち崩すか身上つぶすか、、ハハ、しんしょうは最初からないからいいんですが。
この馬鹿忙しい中、例によって例の悪い癖が頭をもたげて、今日あたりどこかへ行きそうでコワイ。皆さん牡蠣は加熱して食べましょう。

ふたり

2006 年 12 月 20 日
原一樹と小川佳純

(C)ELGOLAZO 2006

クリスマスに若い二人や若くない二人はどうするのか? という話しではなく、上の二人の話。何度か書きましたが、この二人、友だちのお子さん。左の原一樹さんはわたしのサイトに度々登場するAWZさんの妹さんの子。右の小川佳純さんは拓志とミッチャンとの間に出来た子供。ともに市立船橋で四年前に平山相太のいた国見高校と国立で優勝決定戦を戦い、1:0で勝った同級生。小川選手の弾丸シュート一発で決まったこの試合のあと、原選手は駒澤大学へ小川選手は明治大学へ、ともにオファーを受けて進学。二人とも大学で活躍、あっという間の四年が過ぎて今度はともにJの舞台へ! 原選手は清水、小川選手は名古屋、ともにオファーを受けての入団。
若い人達が伸びてゆく姿を見るのは実にいい気持ちですね! こんなわたしでさえ若いときはなんでも出来るて思っていたんですから、彼らのようにハッキリとした目標とまわりからの支持があればそれは前途洋々です。生きていることに張りがあるでしょうし、気持ちも充実しているでしょう。それは表情からも身体からもあふれ出ていますよね。そうしてそれを見る親や兄妹や周りの人達を熱くさせる。スポーツを見る人間は色々なことを言いますが、やっているものはその瞬間そのこと以外考えていない。ほんとに純粋にひとつのボールやひとつのテープを見て競技している。それを周りの人間がどう論評してもその論評は競技していた人間の純粋からは遠く離れたものになってしまいます。わたしは自分でスポーツをしなくなって随分たちますがやっていたときのあの気持ちの良さは今思い出してもいい気持ちです。
なにを書いていいのかなにを喋っていいのか今日は分かりませんが、ともかくこの二人を皆さんに知って頂きたかった。そして出来れば応援して頂きたい。世の中にこの二人のように純粋にひたむきに生きている若者がたくさんいるんです。毎日、新聞を賑わせている馬鹿はほんの一握りです。大多数の若者は純なんです。年末に皆さん、自分たちのあの時をおもいだしてもう一度奮起しましょう! がんばれかずき、がんばれよしずみ!!

うわさ

2006 年 12 月 16 日

浅草橋悪事千里と言いますが、べつに悪事でなくとも噂で迷惑することはあります。
長いお付き合いをしている広告代理店があります。大手には入りませんが中規模の代理店でしょうか。出稿量はそんなに多くはなかったのですが、なぜかこの頃、パタッ。変だと思っていたんです。担当者とやり合ったとか、納品ミスったとか思い当たることはないんですがなぜか電話がいただけない。段々若い人に切り替えてるのかなあ、なんて想像していたんですが、三月ほど前にちょこっと撮影。たまたま担当者が営業でなくクリエイティブ。撮影終わって、送りがてらの車の中。「なんか最近、電話貰えないんですよねえ」なんて、それとなく水を向けてみると「撮影予算があまりないんですよねえ」と言うお話し。「予算には合わせられますよ、やらせて下さい」「はあ、でもうちでは風間さんはうんと高い方にランクされてますから」「えっ! えっ!! えっ!!!」どういうことです? なんでわたしが、思っても見ないことです。「なに、いってんですか。わたし都内で一番安いカメラマンですよ」わたしのホームページ見てないんですか? わたし4x5でワンカット千円で受けた男ですよ。カット数は多かったですけど。そんなカメラマン、出入りの業者の中にいないでしょう。お願いしますよ、そういう変な噂流すの。「イヤ、でも、風間さんは高いってことに、、」だから、それデマですよ。なんでそうなるのかなあ。わたし今までHさんの仕事こちらから数字あげたことないですよね。いつも言いなり、なすがままじゃないですか。「はあ、でも予算ついたときしか電話してないし、、」あのね、やめて下さい、そういうの。わたし安いんです。チープなの、ダンピング関税かけられそうなほどなの、おねがい、わかってよ。って力説三十分。せっかく他人がこちらを高く見て下さるのに、それ打ち消すことに躍起。因果な商売です。で、最後に「安い仕事なら、いくらでもあるんですよね。じゃあバンバン流しますか?」「ほんとに? お願いします」なんて大喜びで頼んでみたものの、それから三月、電話は一回。全くどこのどいつがそんな噂を流したものやら。噂というのはいったんたってしまうと打ち消そうが肯定しようが立っている噂の方が真実ですべてはそれの傍証になってしまいますから、なにを言っても無駄。事実でそれを覆す以外にないのですが、それには仕事貰ってそれで見せるしかありません。なんだかなあ、じゃありませんか。
ランクを高く付けられてあたふたするようじゃ、まさに小物ぶり丸出しですが、実際そうなんだから仕方ありません。銀座にある某化粧品メーカーの宣伝部、バブルの頃に聞いたんですが、「今回の仕事は予算あるぞ、カメラマン誰を使ってもいい、篠山さん以外は、、」って言われた、と某氏に聞きましたが、まそっちは同じランクでもまさにランクが違いますが。
でも皆さんはこれからの人ですから、高いランクを付けられることを恐れず、バンバン稼いで下さい。で、安い仕事は拾わないで、われわれロートルのために残して置いて下さいね。こう見えてもフットワークいいんですから。ニュース上がりですから、取材もします、文も書きます。なんならお背中だって掻きますからって、こんな公の場所で情けない。あなたをそんな風に生んだ覚えはない、なんて生みの親に怒られそうですが。その生みの親の親が、わたしに良く言っていた言葉。「ひとのもので遠慮しちゃあいけないよ!   好い泥棒になれないから」だったんですから、まあこんなヤツが出来上がったって、順当なんでしょう。皆さん、ノロウイルスに気をつけて下さい。