2006 年 9 月

都会って

2006 年 9 月 30 日

下町の小学校の運動会下町の小学校の運動会下町の小学校の運動会なんの写真だかこれ一枚じゃあわからない。道路にブルーシートを敷いて座り込んでいる人がいますがホームレスのための炊き出しじゃあ、ありません。れっきとした奥さん、旦那さんが座っています。今の季節ですからこれは運動会の一場面なんです。言われなければ分からない風景に変貌してしまった都心の小学校の運動会。広い校庭がありませんから父兄は校内からはみ出して道路上へブルーシートです。なんか変ですよね。日本の教育環境は劣悪です。義務教育の義務という言葉は教育を受ける側にかかっていますが、本来は教育を授ける側にかからなければいけない。国は子供たちに教育を授ける義務がある、とするべきなんです。このことだけで、教育の機会均等は果たされます。新しい総理大臣が教育改革を声高に叫んでいますが、その目の先には日教組しかないような空疎な改革です。大体給食費を取ったり授業料を取ったりするのは間違いなんです。全部タダ、国の将来を担う子供たちにはいま生きている大人が義務として教育を与えなければならないんです。義務ですから、子供たちからなんの名目であれお金を取ってはいけないんです。そうすれば親の収入によって受けられる教育の質が変わるというようなことも起こらないでしょう。学校へ税金なんかかけないんです。都心にあろうが田舎にあろうが学校は広々として、子供たちの想像力が刺激されるような場所でなければならないんです。それがこんな案配です。想像力が枯渇していきそうです。それでもこんな場所でも、子供たちも応援に来ている親たちもそれなりに楽しそうではあります。ですがもっとのびのび、自由闊達に遊べる場所、学べる場所にしてあげたいですねえ。税金はそういうところへ使って欲しい。オリンピック呼んでくるのもいいけれど、それより先にすることがあるんじゃないですか、石原さん。足下の教育をおろそかにして、福岡に勝ったと笑っているようでは、お寒い行政感覚と言わざるをえないですね。でもこれは一人石原都知事だけの感覚ではなくて、誰がなってもそうなんだから、いやになっちゃいます。今は旗も万国旗ではありません日の丸と学章、愛校心と愛国心を育てているんですね….。

収穫の秋

2006 年 9 月 29 日

ぎんなん

と、言ったって、そうたいした収穫があるわけではありません。先日の大風に早くも浜町公園のぎんなんが一部落ちました。今年は粒が小さい。けれど充分に熟しています。食べてみたけれどおいしい。スタジオの台所もクサくなりませんでした。新鮮だったからでしょうか? 拾ってきて翌日の朝にはもうここまでしたからなんでしょうか。いつもぐずぐず、その辺に置いとくからいけなかったんですかねえ。みずみずしい翡翠色のぎんなんはこの時期にしか食べられませんから、熱心に頂きます。ぎんなんは利尿作用がありますから、食べ過ぎに注意! なんて言ってもそういう自制のきかないタチなんで…
ところで、この写真、変です。ピントまんなかの筈なのに、手前に来ています。一時的なものだといいんですが、壊れたとなると買い換え。今ピンチだからちょっと困ります。次のお散歩カメラはGR-Dの次期ヴァージョンと決めていたので、それまでは騙し騙し使い続けましょう。
さて再度、ところで、なんですが、10/3からの展覧会すでに半分の作品にキープが入りました。ありがたいことです。展示前に絵が売れる。こんな経験は初めてです。ですので、キープの入った作品を一応お知らせ致します。

左図のとおりです。半丸は仮keepです。ギャラリーの意向で今回は値段が上がっています。「売れないよ」と画廊主には言ったんですが、どうやら外れたみたいです。矢張り餅屋はもちやなんでしょうか。最初は20万と言う話も出たほどで、それはさすがに無謀だと断ったんですけど。絵画だって20という値段はなかなか考えてしまいますから、まして写真ですからネエ。有名な写真家のものはひと桁違う値段で売買されますが、それは投機の意味もあります。私の写真は投機の対象にはなりませんから純粋に気に入って買って下さるわけで、生活に必需なものではないのに大枚つぎ込んで下さるのですから、ほんとうにありがたいことです。最後のポラロイド展と銘打ったので、もうポラロイド転写はやりません。友達の写真家から、デジに完全移行した今からが、ポラロイドはいいんじゃない、と言われました。実際そうかも知れません。でも、飽きちゃったんです。今回75枚の転写から2枚しか取れなかったのも、たぶんそのせいでしょう。気合いが入らないのです。自分のなかで終わってしまった、感じがします。気持ちの離れた恋人に会うみたいで、ときめかないのです。国内、海外から充分以上の評価を頂き、様々なところへ使って頂きましたが、これを最後と致します。次、が見つかっているわけではありませんが、何か新しいことをしたいとおもいます。次はいつ展覧会が出来るのでしょうか? 楽しみでもあり、おそろしくもあります。

頭痛とうれしいことと

2006 年 9 月 23 日

roses

きのう、上の出力をしているときに頭の中でスイッチが切り替わったんです。8x10のポラ転写オリジナルをスキャンして拡大、アルシュ(56x76センチ)に出力しているんですが、元々がインクジェット用紙ではないし、そうかといって普通紙でもない。元が水彩紙ですから、どうさが引いてある。ですから普通紙のようにインクがにじむことはないんですけれど、彩度が落ちる。色が沈む。うまくいかないんです。ですが、感じはいい。と、思った瞬間にスイッチが切り替わった。同時に頭痛も治る、と言うご託宣が降りた。どういうことかというと、数ヶ月に渡るデザイン仕事のせいで頭の中が「言われたとおり、一字一句も変わっては駄目!」モードになっていたんですね、恐ろしいことです。これ、仕事じゃないんだ、自分の作品なんだ、オリジナルに忠実な必要なんてない、感じが良ければそれでいいんじゃない。と言う、基本的なことにやっと気づいたんです。忠実モードから勝手モードに切り替わった。途端になんだか頭も治るような気がしてきました。薬も初めのうちは効いていたんですがこの頃は効きが悪い。かといって量を増やすのは何となくまずい気がします。調べると、頭痛薬の長期服用は良くないって書いてあります。長期ってどのくらい? と調べると、三ヶ月。私のはそろそろひと月。この辺で服用をやめるか医者にかかるかしないとまずい。医者の知り合いは10人以上、今評判の愛育病院にもいます、が、私は医者嫌い。と言うか、医者にかかるのが嫌い。で、夕べの昼から服用中止。咳をしたり、タン切るときえへんえへんとやったりすると割れるように痛みますが、それ以外の時は痛みが相当軽くなってきた。いいかも知れない。で、今日も服用中止。そんな折りにメールで「展覧会の葉書つきました。つきましては予約いいでしょうか?」という内容。有り難いことです。これで予約二点。さいさきいいです。予約で全部売れちゃったら、展覧会やらなくてもいいか、なんて馬鹿な事も考えたりして。。残りの出力6点、テストも含めて一点一時間ですから、夕飯前の一仕事。がんばります。葉書が着いたという電話も何本か頂きました。皆さん、感謝します。ありがとうございました。
教訓、カメラマンはデザインには手を出すな! まあ、いい経験でした。

じゃ~~ん

2006 年 9 月 21 日

高級牛肉ちょっと色が悪くてごめんなさい。但馬牛です。貧乏しているのに、ナンでこんなものが口にはいるのか? 余程かわいそうに見えるんでしょう。こういうときにあまりいろいろ考えないたちなんです。何たって、間違いのないことはこんなグラム2、3千円もするであろう肉を1キロも頂いても、それに見合う何か頼まれごとをするという筈がないからです。自慢じゃありませんが私には親分がいない代わりに子分もいません。血族がなくて、取引でまわりに集まる人も皆無。いるのは数人の友達と、裏に集まる猫たちぐらい。それで寂しくないのかと聞く人がいますが、さみしいと思ったことはありません。将来が不安じゃないかと聞く人もいますが、漠然とした不安は家族がいたってお金があったってあるでしょう。ホントに今が良けりゃの人生、刹那的、計画性ゼロ、江戸っ子の典型ですね。生まれ落ちたのは信州信濃ですが。
で、こんな私に一体誰がこんな豪勢なものをと思われるでしょうが、それは言わないことにしましょう。
昔、おふくろが敬老の日におばあちゃんの友達を4人ほど呼んで敬老会をやったことがありました。今半の肉を買ってきてすきやき。みんな八十過ぎです。「一人300もあれば充分でしょうね」とおふくろ。五人分1.5キロの肉が値段忘れちゃいましたが「一等いいのを食べさせたい」とおふくろが言うんでそれを買いに行きました。今で言うとたぶんグラム3千円。ぎえっ、四万五千円もしたんだ! 年寄りはみなさん大ご機嫌。食べながら、話しながら、呑みながら、いやあ驚きました。ナンですね、ああいうときみんな昔の話しをするんですね。なんとかチャンのあのときの振り袖が良かったとか、帯締めがどうで、帯留めがどうで、かんざしがああで、草履がこうだったなんてきのうのことのようにこまかい所まで覚えていて、まるで今がその時のように、品評したりして。わたしは脇で聞いていて、どう想像をたくましくしても、そこにいる五人の年寄りの若い頃の姿が浮かんでこない。振り袖姿までは浮かんでくるんですが、その振り袖がこちらを振り向くと、今のしわくちゃな顔がのっている。身震いしたくなるような図です。まあ、それはいいとして宴もたけなわ、「なんとかちゃんのところで今日みたいにすきやきごちそうになったことがあったわねえ」なんて気分はすっかり娘です。「そのときさあ、割りしたが辛いって、なんとかチャンがお砂糖を入れたら,今度は甘くなり過ぎちゃってさあ」「そうそう、そうしてなんとかちゃんがちょっとうめましょうってお酒を入れたら今度は薄くなっちゃって」「そうそう、それで今度はお醤油いれたら、また辛くなっちゃって」「さいごはわりしたでびたびたになって、お肉もネギもシラタキもみんな鍋の中で泳いでいたわよねえ」なんて言いながら、誠に楽しそう。年寄りが楽しそうにしているのを見ておふくろは満足そう。わたしはただただ、彼女たちの食欲に感心していました。そのうちにおふくろが「ネエ、お肉足りないんじゃない」確かに残り僅か、でもだれもおなかいっぱいとは言わない。「ちょっと買い足してきて」「どのくらい?」「500もあればいいんじゃない」そこから再び宴会続行。お昼から始まって夕飯頃まで続く大宴会。「ねえ、もう少しお肉買ってきて」見ると買い足したお肉もあらかた食べてしまっている。まさかこれ以上年寄りが食べることもないでしょうが、私とおふくろの分がない。で、更に500買い足したってぇことは、80すぎの年寄りが、しかもおんなが、一人500グラム食べた計算。いや全く女は恐ろしい生きものです。そうでなくちゃあ、子を産んで育てて人類の繁栄と永続を担えないんでしょうね。私には五人の化け物が人間の皮をかぶっているようにさえ見えましたが。あ、私もこれ、二回で食べきりました。ひとのことは言えませんね。しゃぶしゃぶ用なんですが、すき焼きで食べました。しゃぶしゃぶは禁忌なんで。でも長くなりましたんで、その話しはまた今度。

人形町から16分

2006 年 9 月 20 日

四ツ木の猫

人形町から都営浅草線で16分、荒川を渡った所に四つ木という町があります。なぜそこへいったかというと、ネットで安そうなアクリル屋を見つけたので行ってみたのです。なぜアクリル屋かというと先日の撮影の経験から行ってみようと思い立ったわけです。どんな撮影経験かというとまあ普通にブツ撮り。ウールペーパー1枚持っただけで出かけたんですが、これがうまくいきました。三点取ってデザイナーがそれを合成する、と言います。こっちでやりましょうか?と言ったんですが、予算がないからというお返事。まあこういう場合しいてやりますよとは言いません。でも撮ってみた感じではどう合成しても、黒の中に商品三点(焼き物なんですが)を構成しただけになりそう。で、帰ってきてからこの三点の写真にデコラで撮った風に、映り込みを作って納品。「デコラ持ってってくれたんですか?!」ってデザイナー氏。撮影は営業と二人で行ったので、彼はどんな撮影をしたのか知らない。「OKですか?」「充分です、ありがとうございました」これで、決めたんです。ブツ撮りもこったものでなければ現場に行こうと。自分のところで撮るといっても、けっこう余計な時間を取られます。先ず前日の物の搬入、当日のコーヒーやらの用意、撮影後の配送手配。三日それに関わらなければなりません。でも、こっちが足を運べば数時間ですむ。撮影商品の壊れた場合も配送中なのかこちらに着いてからなのかも実際は不明、等けっこうこしょうもあります。でもデコラやアクリルを運ぶと大がかりになってしまいます。そこで0.5mmの塩ビを丸めて持って行けば、と考えたわけです。そこでSetShopに電話すると1枚三千円強。ネットで調べたら3x6尺よりは一回り小さいけれど千円で売っているところが四つ木にありました。はじめて行くところです。うちから僅か16分。ところが駅を降りると、いやに閑静、良く言えばですね。正直に言うとさびれている。町に活気がありません。商店街と書いてあるけど、そんな賑やかな様子は全然無い。地方の不況の町みたい。人形町から日比谷線で15分行くと銀座です。同じ時間移動しても銀座と四つ木、もの凄い落差があります。ナンか、複雑な気分におそわれました。白と黒二枚買ってきました。なぜそこを紹介しないのかとご不審でしょうが、アクリル決して安くない、送料も取ります。SetShopでデリバリーして貰える皆さんにはそこの送料を足すとかえって高くつきそう。はあ、デモなんか複雑、やるせない、気分です。

ブリッジ オーバー 墨田リバー

2006 年 9 月 18 日

蘊蓄から一週間以上あいてしまいました。この間いろいろありました。お手伝いしていたカレー屋さんチェーン店のデザイン、やめることにしました。直接の原因は三万円のデザインに直しが1ヶ月も続いたこと。その間何度かその「直し」を先方が使っていること。これをされると大概のデザイン事務所は潰れてしまうでしょう。うちはもう潰れかかっていますから、別段お付き合いできないこともないんですが、精神衛生上すこぶる悪い、のでおしまい。そういう不愉快な交渉をしていると、日記などが書けないんです。まあ、終わりましたから今後はいけそうです。前々から量販店の撮影は受けなかったんですが、チェーン展開している食べ物屋さんのデザインも受けない、というのがそれに加わりそうで、こんなことをしていると、受けないもの

ばかりになりそうで、どうなってしまうんでしょう。で、前の蘊蓄ですが、「東京の人はほんとうにおそばを噛まないで食べるんですか?」と訊かれたので…….。
東京の人間も蕎麦は噛みます。ただ、江戸っ子はそういう粋がったいい方をよくするんです。このあたり九鬼修造の「粋の構造」でも読んでみて下さい。江戸っ子の言うことを真に受けちゃあいけません。

さて、いま隅田川に橋が何本架かっているかご存じですか? 上流から新神谷橋、新田(しんでん)橋、豊島橋、小台(おだい)橋、尾久橋、小竹橋、千住大橋、水神大橋、白髭橋、桜橋、言問橋、吾妻橋、駒形橋、厩橋、蔵前橋、両国橋、新大橋、清洲橋、隅田川大橋、永代橋、中央大橋、佃大橋、勝鬨橋、で東京湾ですから、

全部で4本! 子供時分に大人にからかわれたんですから、その頃は隅田川大橋や中央大橋、佃大橋はなかった。したがって、隅田川にかかる「はし」はただの一本、しんおおはし、だけだったんです。ほかはみんなーーばし、ってね。あとからできた橋はみんな大橋ってつきます。担当役人の精神構造がよく現れています。隅田川新橋とか中央平成橋とか付けられないんですね。自分の仕事を大きく見せたい、気持ちが見え見え。仕事の大きさはあとの人が決めてくれるんですけどね、自分で大きな仕事だって言っちゃう、江戸っ子はこういうのを「野暮だネ」と一蹴します。

アルコール消毒場所で「頭痛は?」と心配して下さる方、数名。おんれい申し上げます。まだ続いています、が、徐々に軽くなっています。ロキソニン100錠届けて下さる方もあり、鬼に金棒です。まもなく復活します! そのまま静かにしていろと言う声もありそうでこわい。