不調、不快、不満
2006 年 8 月 24 日タイトルのようなことは生きていればけっこうあるんですが、要はそういうときの過ごし方。暇でそうなときと忙しくてそうなときと、やり過ごし方が違いますが、今は忙しくてそうなっています。忙しさも撮影ではなくデザインワーク。いつからデザイナーになったんだと思うほど最近はデザインワークが多い。私はこんな時は職場放棄します。
人形町に「鳥近」という鶏肉やさんがあります。昔ながらの鳥屋ですが、さすがに今は店先で締めるというようなことはありません、が、まあ大勢の職人さんが店先で鳥をさばいていますから、昔ながらと言っていいと思います。非常にいい鳥やさんです。図書館の帰りに店先を通ったら、砂肝が私を呼んでいます。1キロ買って固いところを取って、そこは猫にあげ、残りを三つぐらいに切ってショウガをたっぷり入れ酒と味醂で煮ました。最後に生醤油を入れて煮詰めていきます。それが右側。左側はマグロの落とし。無茶苦茶安いんですがここが一番おいしい。今はものの価値が流通で決まりますから、味が一番でも、こういうものは値段が安い。ありがたいことです。「久兵衛」で食べる赤身と遜色ないものがキロん百円。それをズケにしてさんざん食べたあと、今度はフライ。作りながらビールを飲んで、できたてをつまんで、とやっているうちに、強くもない酒をとうとうビール三缶。いいかげん酔ってきましたから、「矢でも鉄砲でも、、」という気分。仕事なんかどうでもいいやと思っては申し訳ないんですが、どうでもいいや!
おいしかった。至福。
作品はどうなった? 失敗したやつ捨てるんならちょうだい、展覧会はだいじょうぶ?、等々いろいろご心配を頂きました。ありがとうございます。作品制作は結局失敗、ですが展覧会は予定通り行います。なんだか矛盾したご返事ですが、伝家の宝刀を抜きます。一生自分で持っていようと思った作品、「AP」ですね、アーティストプルーフ、版画家が使う言葉ですが、これにエディションを付けて展示します。当然すべて1/1。まあこれでいいんでしょう。考えてみれば彫刻家や画家は作ったものは売ってしまえば手元に何も残らないんですものね。写真家だけが良くできたからって、手元に残したんじゃあ、申し訳ない。って、ことでもないんですが、窮余の一策、苦肉の策、最後の手段、禁じ手、です。
今年の夏一日だけ下のような夏がありましたが、大体ははっきりしないお天気。そのせいかもしれませんね、はっきりしないの。今日はもうナンにもしません。フリーでいる醍醐味を味わいます。